ランスタッドが加入する関東ITソフトウェア健康保険組合は保険料率が安く、付加給付も充実
ランスタッドは健康保険がお得
ランスタッドはオランダに本社を構える世界第2位の人材サービス企業で、日本でも全国各地に拠点を構え派遣事業を展開しています。ランスタッドの魅力の一つが加入している健康保険です。ランスタッドは関東ITソフトウェア健康保険組合に加入しており、こちらの健康保険組合は他の健康保険組合と比較して保険料率も安く、付加給付も充実しています。
まずは健康保険とは何かについて解説し、次いで多くの派遣会社が加入している健康保険組合であるはけんけんぽについて解説します。それから関東ITソフトウェア健康保険組合と、はけんけんぽの保険料率を比較し、関東ITソフトウェア健康保険組合の付加給付について解説します。最後に関東ITソフトウェア健康保険組合独自の提携施設での優待サービスを紹介します。
ランスタッド
健康保険とは何か?
健康保険の補償内容
そもそも健康保険とは何でしょうか。健康保険とは風邪や病気、怪我で医療機関にかかった際に、被保険者(保険加入者)であればかかった医療費のうち3割のみの自己負担ですみ、残りは健康保険で支払われる保険制度のことです。また医療費が高額になった際に、設定された上限額を超える分については還付される高額療養費還付制度もあります。このように健康に関する突然の出費に備える保険制度が健康保険です。
健康保険にしかない補償
健康保険には自営業者などが対象の国民健康保険と、組合が運営し社員などが対象の健康保険があります。医療費の3割負担や高額療養費還付制度はどちらにもありますが、休業補償の傷病手当金や出産前後の休業補償の出産手当金、出産前後の保険料免除制度は健康保険にしかありません。
出産時にもらえる42万円の出産育児一時金や被保険者がなくなった際に支払われる5万円の埋葬料は国民健康保険にも健康保険にもどちらにもあります。
健康保険の加入条件
健康保険への加入条件は簡単に言うと「2カ月以上の継続勤務」と「週の労働時間が30時間以上かつ週4日以上の勤務」の2つです。この2つを満たせば派遣社員でも問題なく健康保険に加入することができます。派遣社員の健康保険については詳しくは
派遣社員の健康保険(社会保険)の加入条件と、国民健康保険にはないメリットでも詳しく解説しています。
はけんけんぽとは
はけんけんぽのメリット
大手の派遣会社では人材派遣健康保険組合が運営する「はけんけんぽ」と呼ばれる健康保険組合に加入していることが多いです。はけんけんぽでは派遣契約が終了し、同じ派遣会社で1か月未満の間に次の派遣先が決まっている場合はそのまま被保険者としての資格を継続することができます。
通常の健康保険組合であれば派遣契約が終了した時点で国民健康保険への切り替え手続きが必要なのですが、はけんけんぽであれば条件を満たせば手続き不要でそのまま健康保険に加入し続けられるわけです。
こうしたこともありはけんけんぽへの加入事業者は年々増加しており、ヒューマンリソシアやテンプスタッフ、パソナテックやインテリジェンスなどの大手派遣会社も加入しています。
はけんけんぽが解散
はけんけんぽでは2019年3月31日をもって解散すると発表しました。高齢者の加入割合の増加と、それによる医療費負担の増加が主な理由のようです。はけんけんぽの加入者は今後は協会けんぽに移行することになります。加入者数は平成30年で3900万人と国内最大の健康保険組合です。
協会けんぽへの移行で変わること
協会けんぽは地域ごとに保険料が異なりますが、平均するとはけんけんぽよりも割高です。このため保険料は上がることになります。またはけんけんぽにあった派遣就労と派遣就労の1ヵ月未満の空白期間の手続き不要の処置もなくなることになります。
関東ITソフトウェア健康保険組合について
保険料率が安い
関東ITソフトウェア健康保険組合は昭和61年4月に設立され、関東圏に所在するIT企業などが加入対象となっています。関東ITソフトウェア健康保険組合は保険料率が被保険者にも事業者にも安いので、人気の健康保険組合となっていますが、その分加入条件も厳しいようです。
ランスタッドはは協会けんぽには加入しておらず、関東ITソフトウェア健康保険組合に加入しています。2019年03月02日現在の数字ですが、多くの派遣会社が加入している協会けんぽ(東京都の保険料)の場合、被保険者の保険料負担率は4.95%で40歳以上から加入する介護保険料率は0.86%となっています。一方で関東ITソフトウェア健康保険組合被保険者の保険料負担率は4.25%であり介護保険料率は0.80%となっています。
組合名 | 一般保険料率 | 介護保険料率 | 合計 |
協会けんぽ | 4.95% | 0.86% | 5.81% |
関東ITソフトウェア健康保険組合 | 4.25% | 0.80% | 5.05% |
一般保険料率の違いは数値にして0.70%です。保険料率は標準報酬月額にかけ合わせて保険料が決定されます。例えば標準報酬月額が30万円だとしたら協会けんぽでは月々の負担は14850円です。一方関東ITソフトウェア健康保険組合なら12750円となります。差額は2100円になります。標準報酬月額すなわち稼ぎが多くなればなるほど金額も大きくなります。月々の保険料率がこれだけ違うというのは関東ITソフトウェア健康保険組合の大きな魅力であるといえます。
40歳以上になると介護保険料も徴収されますが、介護保険料も込みの保険料率で計算すると標準報酬月額30万円なら協会けんぽで17430円、関東ITソフトウェア健康保険組合で15150円です。差額は2280円となります。毎月これだけの保険料の額が違ってきます。
標準報酬月額とは
標準報酬月額とは一般に4月から6月までの3か月の賃金の平均を計算したものを、健康保険法の標準報酬月額区分表に照らし合わせてみて金額が決定されるものです。たとえば平均賃金が183,000円だとした場合、標準報酬月額区分表では第15級の175,000円から185,000円の範囲となり、その場合の標準報酬月額は180,000円となります。区分には第一級58,000円から第五十級1,390,000円まであります。
標準報酬月額は9月1日から翌年8月31日まで適用されます。ただし昇給、降給等により3か月間の平均賃金の額が標準報酬月額区分表で2等級以上変動する場合は、随時改定されます。
付加給付で高額療養費が2万円に
付加給付とはなにか
まずは付加給付について解説します。まずは医療費の3割負担や、高額療養費還付制度などは健康保険法に定められており、給付が義務付けされているものです。これを法定給付といいます。一方で各健康保険組合独自の規定で給付するものを付加給付といいます。付加給付は義務ではなく各健康保険組合が任意で設定することができます。
高額療養費が2万円に
法定給付である高額療養費還付制度では所得にもよりますが最低でも57600円以上かかる場合に、その超過分が還付され戻ってきます。この戻ってくる給付が法定給付です。例えば10万円の医療費がかかった場合、57600円を引いた42400円が還付金として給付されます。関東ITソフトウェア健康保険組合ではさらに付加給付として2万円を超える分も帰ってきます。上記の例だと57600円で済んだ医療費からさらに37600円が付加給付として帰ってきて、結果医療費は2万円で済むことになります。このように関東ITソフトウェア健康保険組合では医療費の付加給付が非常に充実しているわけです。
その他の付加給付
出産育児一時金もプラス9万円
ランスタッドが加入する関東ITソフトウェア健康保険組合の付加給付は医療費だけではありません。出産育児一時金にも付加給付があります。出産育児一時金は出産のために支払われるもので、給付額は42万円、産科医療補償制度に加入していない医療機関で出産した場合は40万4000円が支払われます。この額は法定給付なのでどの健康保険組合でも支払われます。
ランスタッドではさらに付加給付として9万円が支払われ、合計で51万円支払われることになります。
埋葬料は5万から20万円に増額
他にも被保険者が業務災害以外の事由で亡くなられたときに支払われる埋葬料も、法定給付の5万円に加えて付加給付で15万円もらえ、合計で20万円もらえます。また被保険者の扶養者がなくなられた際にも家族埋葬料が法定給付で5万円もらえますが、こちらも付加給付として15万円プラスされます。
| 法定給付 | 付加給付 |
埋葬料 | 5万円 | 15万円 |
家族埋葬料 | 5万円 | 15万円 |
提携施設にお得に泊まれる
保養施設を格安料金で利用できる
関東ITソフトウェア健康保険組合では直営の関東近郊の保養施設や提携の宿泊施設にお得に泊まれるサービスも実施しています。例えば直営保養施設のトスラブ箱根和奏林は通常の利用料金は10800円ですが、被保険者・被扶養者なら5400円で利用できます。こうした直営、提携の保養施設がたくさん用意されています。
ツアーも割安に
関東ITソフトウェア健康保険組合ではJTBなどの旅行会社と提携していて、対象のツアーなら年2回までそのツアー代金の一部が補助されます。補助金の上限は1回につき1万円までで、2回で2万円まで補助金が出ます。この他提携しているスポーツクラブやゴルフ場も割安料金で利用できます。
まとめ
ランスタッドが加入する健康保険組合である関東ITソフトウェア健康保険組合は、保険料率が安いだけでなく、医療費や出産育児一時金や埋葬料でも付加給付がでるので、他の健康保険組合と比べてもお得な点が多いのが特徴です。派遣会社の多くが関東ITソフトウェア健康保険組合よりも保険料率が高めで付加給付もない協会けんぽに加入しています。ランスタッドは健康保険の面ではメリットが多いといえます。ランスタッドは健康保険だけでなくその他のサポート体制なども充実していておすすめの派遣会社のひとつだといえます。
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この記事を書いた人
kain
お仕事広場の管理人のkainです。2003年より当サイトを運営。長い運営実績をもとに、就職転職サイト、派遣サイト、アルバイトサイトのおすすめや仕事に関する疑問、悩みについての記事を多数執筆。
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